いま、私たちが“当たり前”だと 思ってるこの暮らし、 ほんとうに正しいと思いますか?
冷房の効いた部屋で、 一年中同じ野菜が食べられる
机がちょっと汚れたらティッシュで ひと拭きしてそのままゴミ
便利な新商品の日用品が出たら ネットで即買い
まだ使えるけど便利じゃないから 捨てちゃう
こうして毎日ゴミを出して、 毎日お金を使って、
何かを買うことが前提の生き方
でもその“当たり前”って、いつから 当たり前になったのかな?
たった80年前には日本でも戦争だって 起きてた、エアコンなんてなかった
今の“当たり前”は、たったこの40〜50年でできた非常に新しい常識
これから何百年も先も続くものでは 絶対にない
今だけの、当たり前
その、つかの間の当たり前、 その幻が今の常識
それが、地球を壊して、社会を壊して、 この“当たり前”の先に、子どもたちが 安心して生きられる未来はあるの?
私たちの“当たり前”を作っているのは、 職場・社会・世界の構造そのものです。
この記事では、その社会の構造のしくみ、そこから起きている日本・世界の問題、 そしてなにより、今生きている子供たちがそのすべてのツケを払うことになること、 そのツケを今からでも軽減させるにはどう生きていけばいいか、を説明します 。
ぜひ最後までご覧ください。
①日本の社会構造の問題
●大前提:日本は資本主義国家
まず知っておいてほしいのは、私たちが 生きているこの日本は、
「資本主義」 という仕組みの中にあるということ
今の資本主義の暴走は、私たちの社会と 生活の“あらゆる部分”を壊し始めている
これを元凶と言わずして、 何を元凶と呼ぶんだろう
そもそもみなさんは資本主義って、 何か知ってる?
一見、自由で平等に見えるけど、 実は、上の人が下の人を使って 富を独占する仕組みなんです。
このグラフを見てください

資本主義がグローバルスタンダードとなった世界の所得は、 最も豊かな上位数パーセントの層に見事なまでに集中してる
私たちの労働力は、 ここに集まっているんです
これが資本主義の成果
それと、資本主義の始まりを知ってる? それは1500年代のヨーロッパ
当時、農民たちは地域の中で土地を 分け合い、助け合って暮らす コミュニティを作ってた。
お金はあまりなかったけど、自然と共に、無理なく暮らしていた
それを良く思わなかったのは上級国民
農民戦争で10万人以上もの農民が命を落とし、 農民の土地は囲い込まれ、共同体を破壊し、 権力層は農民を支配した
安い労働力で平民を働かせ、自分たちだけ豊かな暮らしを送った
これが、資本主義のはじまりです
資本主義は一見、頑張った人が報われる 自由な素晴らしい社会のように見える
でもその本質は、富を持つ者が、 持たざる者を働かせて、その成果を 搾取するという構造
お金を持つ人がルールを作り、労働者は そのルールの中で一生懸命に働き、 ほんの一部の「賃金」だけを手にする
そして残りの利益は、 上にいる人たちだけが独占する
それがこの社会の前提になってる
日本ではその構造が、「年功序列」や 「大企業優遇」「おかしな税制度」 によってがっちり固められ、 富と権力がごく一部の支配層に集中する 仕組みになっているのです
努力しても報われない、子育ても介護も 贅沢になりつつある今の社会は、こうした 歪んだ資本主義の延長線上にある
この前提を覚えておいてね
この、上の層にとって都合のいい社会 では、国民が疑問を持たずに働き続ける 構造が自然と作られてきた
そのために染み付いた 世間の常識が次の4つです
このラインより上のエリアが無料で表示されます。
●1. 「マイナーは排除される 風潮」
日本の社会は“空気”がすべて
学校も会社も同じ
人と違うと陰でうわさされ、 ひどいといじめにあう
みんなと違う意見を言うと、 「めんどくさい人」「空気読めない」 と扱われる
会社の会議では、立場の上の人間の 言うことが絶対正義で、下っ端が本質を 問うようなことを言えない空気がある
だから、みんな個性を封印し、 普通の人間になろうとする
本当は「おかしい」と思っても言えない
その結果→
・少数派の声が届かない
・問題に気づいても無視される
・正しいことが「言いにくい空気」に
・マイナーな存在の障碍者や妊婦さん、 子供たちへの配慮ができない
●2. 「上には逆らえない文化」
学校でも会社でも、 年上や上司の言うことが絶対
「意見を言う」より 「指示に従う」が重視される
しかも、自分が上の立場になると、とたんに上の立場としての人間を演じ始め、 自分がされてきた扱いと同じように、 下の人間を扱うようになる
その結果→
・誰も責任を取らない
・間違ってると分かってても 止められない社会に
・超長期的な目線での政策などは通らない(自分には関係ないため)
●3. 「自分の頭で考える教育がない」
日本の教育は、答えのある問題を “早く正確に解く”訓練ばかり
立派な働きアリになるための 教育を叩き込まれる
社会の矛盾に疑問をもっても「それは試験に出ないからいい」とスルー
お金の教育、社会問題の教育など、本当に社会人として必要な教育がされない
過剰な校則で個性を封じ込める
その結果→
・社会問題を見ても、“自分ごと”として 考えられない大人が増えていく
・政治、経済、環境に無関心
・「知らない方がラク」と思ってしまう
●4. 「お金を持っている人が 偉い」という価値観
そしてもうひとつ、社会全体を狂わせて いるのが、「お金を持っている人が偉い」という価値観。
年収が高い人、ブランド品を持っている人、高級車に乗っている人・・・ そういう人たちが“正解の人生”を送っているように見える社会
どこかの会社の社長、インフルエンサー、 政治家などの言っていることが正しいと 感じてしまう
私たちは子どものころから、「いい学校に入って、いい会社に入って、稼げる大人になれ」と言われてきた
学校教育は、将来“お金を稼げる人材”をつくるためのものになっている
社会に出ると、「いくら稼いでるか」で 人間の価値が測られる その価値観は、「お金がない=努力不足」とまでつながっていく
でもそれって、 本当に正しいと思う? 資本主義の成り立ちを知れば知るほど、 誰かを踏み台にした成功が、 果たしてそんなに称賛に値するのか、 疑問に思えてくる
それに、お金って、人の優劣を 決めるものじゃない
それでも、メディアや教育や社会が 「お金を持つ人が正しい」と刷り込んで きたことで、 多くの人が、気づかないうちにこの “金こそ正義”の世界観に縛られている
その結果→
・金を持つ者がルールを決める世界になる
・政治家や企業が、庶民の声より “金をくれる人”の声を優先する
・本当の「豊かさ」や「幸せ」が 見えなくなっていく
この社会は、上の人にとって都合のいいようにできている。
そして私たちは、それに気づかないように育てられてきた。
③ その結果起きている 「日本国内の問題」
●1. 少子高齢化と過疎化
「子どもを産みたい」と思える 社会じゃない
・経済的余裕がない
・学費が高すぎる
・育児支援が弱い
・親になるリスクばかり語られる
→ 出生率は過去最低、 地方はどんどん無人に
●2. 農業・漁業・林業 (一次産業)の崩壊
働く人の平均年齢は70歳近く
そして日本の食料自給率は30%
若者は参入できない、補助もない
→ 食料自給率はさらに低下、 外国に頼るしかなくなる
これで、将来気候変動などで世界の食糧難が起き始めたらどうなる?
もしも輸入が完全にストップしたら、 私たち日本人は、単純計算で7割が 飢えで滅びることになる
●3. 気候変動・環境問題への 対策が弱すぎる
今、日本を動かしている人たちは 70歳ぐらいの人がごろごろいる
そんな人たちにとって、100年後のことなど知ったこっちゃない
目の前の贅沢を守ることに夢中で、 子どもたちが生きる100年後の世界のことなんて、もう誰も見ようとしていない
そのため、本気で地球を守ろうという 政策がほとんどない
でも、環境問題は本来どの問題よりも深刻
みんな、目先のことしか考えていない
・石炭火力依存 ・都市開発優先
・ごみの分別より“燃やす”を選ぶ
・金儲けのために、より便利なものを 開発しては古いものを捨て、 ゴミを増やしている
・金儲けのために農家ですら、肥料を わざわざ外国から輸入して野菜を 大量生産している
→ 本来なら「有機物は土に返す」が 基本のはずなのに、 肥料になるはずの生ごみや下水の汚泥は 多くの地域で再利用されることなく 燃やしたり捨てたりして、 栄養はわざわざ外国から買っている。
→ 利益優先で“焼却=CO₂大量発生” の社会が続いている その結果日本の土はどんどん 衰えていっている
●4. 国民の意識の低さ
「考えても無駄」「誰も変えられない」と思い込まされている
だから選挙に行かない、 税金の使われ方にも無関心
テレビやメディアで国民をいいように コントロールし、都合の悪いことは隠す
そのスキに、政治家は“やりたい放題
” 私たちの暮らしに警察や法律がなければ ルールを破る人であふれてしまうように、 政治の世界もまた、チェックする目が なければ暴走を防ぐことはできない
その暴走を許しているのは、 私たちの“無関心”
④ 日本の構造とつながる 「世界規模の病」
●1. 世界のトップも 「経済・利益>命・環境」
気候変動、環境破壊、資源の枯渇… それがわかっていても、 世界の支配層は止めない
なぜなら、止めたら「儲からない」から
命より利益 未来より株価
子どもたちより、今の贅沢
●2. 世界が「経済成長」から 降りられない構造
どの国も「GDP」「経済成長率」 「生産性」ばかり気にしている
でもその代償に、
・環境は壊れ、
・ゴミは増え、
・資源は奪い尽くされている
成長しても、
→格差が広がるだけ
→心の豊かさは得られない
●3. 大量生産・大量消費の “地球破壊モデル”
私たちは「ゴミを出さないと 生きていけない」生活を強いられている
服、食品、家電…すべてが “買わせるため”に作られて、
→すぐ壊れる
→すぐ飽きられる
→すぐ捨てられる
本来、有機物は 燃やすものではなく、 土に還すもの
でも私たちは「燃やす」ことで、 自然のサイクルを断ち切ってしまった
⑤ 最大の被害者 「子どもたちの未来」
いまの“儲け優先の社会”が 壊しているのは、 子どもたちの未来です
きれいな水がなくなる
野菜が育つ土がなくなる
台風、猛暑、干ばつ
暑すぎて外で遊べない
生きていく選択肢が減る
それでも、便利だから・しょうがないからで社会は止まらない
⑥ じゃあ、どうしたら いいのか?
ここまで見て、「絶望した」と 感じた方もいるかもしれません
でも、絶望の先にしか、 本当の希望はないと思うんです
じゃあ、私たちはどう 生きていけばいいのか?
●1. “成長し続けなきゃ” という思い込みを手放す
ずっと右肩上がりじゃなくていい
立ち止まってもいい
「儲ける」より、「守る」を選ぼう
●2. ゴミを生み出す 暮らしをやめる
服やモノは、修理して長く使おう
コンポストを始めてみよう
生ごみを燃やすより、育てる土にしよう
●3. お金に支配されない 生き方へ
お金はたしかに大事だけど、もっと 「自分の時間」と「自然」と、「人とのつながり」と、「手間」を大事にしよう
働くために便利家電や便利グッズを 買って、車を買って子どもを送迎して 買い物をして、 運動不足だからジムに行って・・・ すべてがお金で回ってる でもその結果、大量のごみ、大量の電力、ガソリンを消費して、地球の資源を 奪っている
それに見合った幸福は得られているかな
そんなに自分をすり減らしてまで働く必要あるかな?
できるなら、 そんなにたくさん稼げなくても、車の必要ない生活、物を大量に消費しなくても生きていける生活設計をしてみませんか?
自給自足まではいかなくても、
・庭で野菜を育てる
・コンポストで生ごみを処理する
・近所の人と物をシェアする
・フリマアプリで不要なモノを再利用する
そんな小さな選択が、 世界を変える第一歩になる
⑦ さいごに
この記事を読んで、少しでも 今の世の中、世界の構造が「おかしい」と感じたなら、 それはあなたが生きている証拠です
無関心でいれば、社会は何も変わらない
でも、気づいて、考えて、動けば、 子どもたちの未来はまだ間に合う
私たちはもう十分成長した
だから、これからはその延長線上を 突き進むのではなく、方向転換しよう
「便利」を手放して 「幸せ」を選ぶ生き方を、
私たちの世代から、始めよう